過活動膀胱はテレビのCMにも登場するなど、耳にする機会が増えてきていると思います。膀胱が過敏な状態になることで、頻尿や勝手に排尿しようとするような症状を引き起こします。最近の調査で、とても多くの方がこの病気で悩んでいらっしゃることがわかりました。
・尿意切迫感:急に尿意をもよおし、漏れそうで我慢できない。
・夜間頻尿:トイレが近い(頻尿)、夜中に何度もトイレに起きる人がトイレへ行く回数は、日中で5~7回、寝ている間は0回が正常と言われています。日中8回以上トイレに行き、夜間も1回以上トイレのために起きるようなら、それは頻尿(夜間頻尿)と言えます。
・切迫性尿失禁(尿漏れ):急に尿をしたくなり、トイレまで我慢できずに漏れてしまうことがある。尿意切迫感だけでなく、場合によってはトイレまで我慢できずに尿が漏れてしまうこともあります。
過活動膀胱はさまざまな原因によって生じます。
加齢による膀胱機能の変化、脳出血、脳梗塞、パーキンソン病などの神経の病気などのために膀胱が過敏になって起こります。
また原因の不明なことも少なくありません。最も多いのは原因不明な特発性の過活動膀胱といわれています。
問診や検査によって診断します。超音波検査や膀胱機能検査を行うこともあります。
内服薬による治療が一般的です。膀胱の収縮を阻止し、神経に働く、抗コリン剤という種類のお薬をよく使用します。抗コリン薬を1~2ヵ月内服すると80%の患者で改善されます。 その他、骨盤底筋体操や電気刺激治療をおこない緩んでしまった骨盤底筋を鍛えたりします。